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「相続させる」とする遺言の場合こう対処する

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「相続させる」遺言の登記1

公正証書遺言で、遺贈ではなく「相続させる」とする遺言の場合、所有権移転登記手続きにおいては、受益者(相続人)が単独で申請できます
ですから遺言書を添付して申請すれば、他の共同相続人とは無関係に単独で登記ができ、遺産分割で不動産を取得した場合には、遺産分割協議書を添付しなければならないことと比べて簡便です。

(日本加除出版「家庭裁判所における遺産分割・遺留分の実務」より)

 

「相続させる」遺言の登記2

「相続させる」旨の遺言は、特段の事情がない限り、当該遺産が当該相続人に相続により承継され、法定相続分を超える場合には、相続分の指定を伴うのでありますから、法定相続分及び指定相続分による権利の取得について、登記なくして第三者に対抗することができる以上、「相続させる」旨の遺言による権利の取得についても登記なくして第三者に対抗することができます。

(日本加除出版「家庭裁判所における遺産分割・遺留分の実務」より)

 

「相続させる」遺言と寄与分との関係

「相続させる遺言」旨の遺言がなされているときは、特定相続人は寄与分に影響されることなく、特定遺産を取得できることになると解されています。
寄与分の考慮は残余遺産の範囲内でしか行うことができず、これを超えて特定相続人に代償金を請求する方法はないということになります。
したがって、「相続させる」旨の遺言が全遺産についてなされているときは、寄与分を定める請求又は申し立てをする機会はありません。

(日本加除出版「家庭裁判所における遺産分割・遺留分の実務」より)

 

「相続させる」遺言と遺留分減殺請求との関係

「相続させる」旨の遺言によって遺留分を侵害された相続人は遺留分減殺請求をすることができ、減殺の順序は遺贈と同列となります。
また特定の遺産についての「相続させる」旨の遺言と全財産を「相続させる」旨の遺言の場合で遺留分減殺請求をした者は、訴訟による共有物分割手続きによって共有関係を解消することになります。
そして割合的「相続させる」旨の遺言の場合は、特定の財産が受益相続人に帰属しているわけではないので、遺産分割手続きによります。

(日本加除出版「家庭裁判所における遺産分割・遺留分の実務」より)

 

「特定の遺産を相続させる」遺言と法定相続分の割合の問題

法定相続分というのは、民法900条に規定されていますが、例えば相続人が配偶者と子供二人という場合は、配偶者が1/2、子供二人が残りの1/2を二人で1/2ずつ、つまり1/4ずつということになります。
さてここで長男に特定の遺産を相続させて、総遺産の割合では1/2になったとしましょう。
この場合、法定相続分を超えることになりますが、遺言者の意思は、長男にその分を相続させたいわけですから、当然に長男は相続することができます。
長男は法定相続分を超えた分に対して代償分を支払う必要はありません。
ただし、この分は遺贈と同じ特別受益という扱いで、持ち戻し計算の対象となり、具体的な相続分が算定されることになります。
それに遺留分については留意しなければならないことは言うまでもありません。
もうひとつ、長男に相続させるという割合が1/4に満たなかった場合はどうでしょう。
それ以外の財産について遺言で指定されていなければ、遺産分割協議において長男はほかの相続人に1/4分まで相続分を要求することができます。

 

監修

相続法務指導員 川島幸雄

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