相続手続きに関してプロの覚え書き

相続手続きを手間なく簡単に!埼玉県羽生市の身近な相続・遺言相談室

法定相続人がいない場合財産はどうなる?

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特別縁故者の申請

夫婦に法定相続人がいない場合、はたして自分たちの財産はどうなってしまうのでしょうか?
たとえば生前、お世話になった方にいくらかを譲ることができるのでしょうか?

たとえば夫に両親、兄弟姉妹がいないケースで、先に妻がなくなり、次に夫がなくなると、夫の財産を相続する人がいませんね。
妻の方に兄弟姉妹がいたとしても、その人たちは法定相続人とはなりません。ですからそのままだと、夫の財産は国のものになってしまいます
このケースで、妻が亡くなってから、その夫の面倒を妻の妹が親身になって見ていたとしましょう。それでも相続する権利はありませんが、それでは酷だと思ったら、「特別縁故者」として申請すれば、財産の一部を受け取れる制度があるのです
また内縁の妻が特別縁故者になれる場合もあります。
籍が入っていない以上、夫が亡くなっても内縁の妻には相続権はありません。しかし、法定相続人がいないときに限り、生前、夫の世話をした内縁の妻を特別縁故者として認めることがあるのです。
この特別縁故者は、確かに自分が生前、相手の世話をしたということを家庭裁判所に申し立てて認めてもらいます。
このような特別縁故者の申し立てをするのは、個人が生前に養子縁組や遺言書の作成をしなかったり、認知証などでそれができなかった場合の窮余の策です。
ただ遺言書には法的要件を満たしていないと無効になってしまうリスクがあるので、絶対なのは養子縁組です。
たとえばさきほどの、妻が亡くなってから夫の面倒をみていた妻の妹との間で養子縁組しておけば、夫の財産は面倒を見てくれた妻の妹の方へ引き継がれていきます。

(「はじめての遺言・相続100問100答」税理士法人レガシィ清水真一郎著 明日香出版社より)

 

法定相続人と法定相続分の確認

相続人・相続分の確認
被相続人が15歳ごろまでの戸籍の除籍簿を取り寄せて、過去に認知された子がいないかなどを確認しなければなりません。

遺言がない場合の法定相続人は次の通りとなります。

  • 第一順位・・・配偶者と子(血族)
    ※子がすでに死亡しているときには子の直系卑属(孫など)が代襲相続します。
  • 第二順位・・・配偶者と直径尊属(血族)
    ※直系尊属とは、死亡した人の親や祖父母など。
  • 弟三順位・・・配偶者と兄弟姉妹(血族)
    ※兄弟姉妹が死亡しているが、その直系卑属がいる時は、その直系卑属が代襲相続します。

法定相続人の相続分は次の通りです。

  • 第一順位の相続
    配偶者と子・・・配偶者1/2、子1/2
  • 第二順位の相続
    配偶者と相続人の直系尊属(親や祖父母)・・・配偶者2/3、直系尊属1/3
  • 第三順位の相続
    配偶者と相続人の兄弟姉妹・・・配偶者3/4、兄弟姉妹1/4

配偶者か血族の一方がいなければ他方のみが相続し、両方の法定相続人がいない場合は、申し立てにより特別縁故者(内縁の妻など)へ財産の分与がなされる場合があります。

(財産相続なんでも事典 弁護士石原豊昭著 自由国民社より)

 

 承認と放棄

単純承認
プラスマイナスを含めた全相続財産を引き継ぎます

全財産の相続を単純に承認するわけです。

  • 相続人が相続<の開始をしてから三か月以内に限定承認・放棄をしなかった場合
  • 相続財産を処分した場合
  • 相続財産を隠したり、ひそかに消費したりした場合

限定承認
プラスの財産の限度で、債務や遺贈を支払うという条件付き承認です。
限定承認をするには、限定承認をするという申述書を家庭裁判所に提出しなければなりません。これは相続人になったことを知ったときから三か月以内です。
もうひとつ重要なことは、限定承認は共同相続人全員一致でしなければならないのです。
家庭裁判所は相続人の中から、相続財産管理人を選任します。
この管理人は、限定承認したことを相続債権者・受遺者に知らせなければなりません。


放棄
相続を放棄するには、相続を放棄するという申述書を家庭裁判所に提出しなければなりません。これは相続人になったことを知ったときから三か月以内です。三か月が過ぎてしまうと単純承認になってしまいます。
相続放棄は遺産を一人に相続させるために利用されることがよくあります。

 

(「はじめての親族相続」尾崎哲夫著 自由国民社より引用)